大腸癌の闘病を支える健闘ブログ+病院英語

シンガポール人オットくんが大腸癌になりました。異国での治療に驚きあり、戸惑いあり。病院で使う英単語もシェアしたいと思います。

退院後の食事

日本語で大腸手術後の食事を調べると、こちらです。

手術後1ー2ヶ月は、大腸が本調子でないので、消化のいいものを食べること、味は薄めで、食物繊維を避けること。食べすぎは禁物で腹6割くらいにすること。この時期は、腸閉塞や癒着を起こすことがあります。手術後3ー4ヶ月から通常の食事に慣していきましょう。

 

さて、シンガポールでの退院指導は...
紙をペラリと一枚くれました。日本人から見たら「うわっ、大雑把!!」です。


・パパイヤ、バナナ、サツマイモ、じゃがいも、山芋、にんじん、かぼちゃは食べても良い。

・食物繊維の多いものは2ヶ月くらいは控えましょう。

・野菜、豆類、果物、ナッツは避けましょう。

・高タンパク質なものを食べましょう。チキン、サカナ、赤身の肉、卵など

・肉は薄くスライスするか、ミンチにすると消化がいいです。

 

あんまり神経質にならない方がいいのか、どうなのか...シンガポールには色々な民族が居るからなのか....例えばインド人の患者さんは、香辛料が使わない食事をできるのか...ベジタリアンの患者さんは一時的に野菜を避けた方がいい場合は何を食べるのか...

 

我オットくんは、食にこだわる人で、料理するのも食べるのも趣味です。彼の料理は美味しいです。

魚は臭いから嫌。(鮭とか鯵やホッケの干物を焼いたら食べます。今は干物はダメですが)

野菜は、あえて食べたくない。カボチャは嫌い。

同じものは続けて食べたくない。

酸っぱい物も嫌。(酢の物とか。ヨーグルトも!!)

食事にパンはできたら嫌。和食毎日も嫌。

 

更に今後は、抗がん剤開始して感染予防のために、次の条件が加わります。

調理にも気をつけて、生モノはやめて加熱調理したもの、その時に作ったもの(一晩保存したものではなく、果物はその場で切ったものにするように。

 

私は料理はしますが、毎日はやってないので、

献立になかなか頭を悩ませます。

オットくんの体重はすごい勢いで体重減少しているので、これからの治療のためにも食べてもらわないといけません...
さてさて、はてはて。

 

 

 

Singapore General Hospital

オットくんが今回入院した病院は、SGHです。

放射線治療はSGHに行く必要があったので、我が家から遠いですが、今回はいつもと違う病院に入院です。SGHは医療村と言いたくなるくらい大規模で、日本の大学病院より規模が大きい感じがします。

 

病院内に入ってから、迷子になりつつやっと建物辿り着きましたが、昨今のコロナウイルスのお陰で家族であっても面会不可ですと。入院の荷物を持って行きましたが、ビジター受付で荷物を預けました。前に並んでいたおじさんは。「家族なのになぜ面会できない!?」と怒っており、私の後ろの女性も「食べ物差し入れして空き容器を回収したい。もう6日間来ている!!」と怒ってました。入院が長引いていたり手術目的で入院した患者さんの家族にとっては、本人に会いたいですよね...姿を見ないと安心できないですよね。患者さんだって、誰も来てくれないのは寂しいですよね。患者さんが子どもだったらどうなんだろう....そんな疑問が浮かびました。

コロナウイルスのバカ〜!!

幸いオットくんの熱は現在37度前半だそうで、抗生物質の点滴をしているそうです。

 

 

 

抗がん剤と放射線治療開始したのも束の間...

全身のCTの結果は転移はなく、治療方針の変更はなくすみました。

追加情報としてわかったことは、MRIとCTの支払いは1年に1回はMedisaveが利用できるそうです。オットくんは2回目なのでMedisaveは使えないそうです。


予定より1週間早く治療が始められることになりました。金曜日から始めて、日曜日から37度前半の熱が出始めました。月曜日の朝も37.4度でした。

私は出勤し、オットくんは一人で放射線治療に病院に向かいました。昼に連絡があって、病院に着いた時に熱が38度あって、入院になったと。熱があるので放射線治療は今日は出来ないそうです。治療が始まったばっかりなのに、先は長いです(涙)

 

病院にかかり始めた3月当初から、血液検査の結果で白血球が高値で、腫瘍が炎症を起こしているのかも、ということで抗生物質を飲んでいました。放射線治療当日も白血球が高かったのです。

抗がん剤内服で免疫力が下がって熱が出ているのでしょうか.....抗がん剤って一回飲んでそんなに免疫力を下げるものなのでしょうか...

抗がん剤カペシタビンを貰いました。薬局で説明がありました。

1、細胞を破壊する薬なので錠剤に触らない様にすること。

2、食後に飲むこと。12時間ごとにこだわらなくても良い。6時間は間を置いて飲むこと。

3、免疫力が下がるので、感染予防には注意すること。手洗いうがいはもちろん、人混みに出ないようにする。調理にも気を遣い、加熱調理したものにする。果物は大丈夫だが、皮をむいてすぐ食べるように。

4、副作用でよく起こるのは、手足症候群、下痢、口内炎。手足が乾燥して皮膚の亀裂が起こるので予防として保湿剤が出ました。下痢にも下痢止めがスタンバイで出ました。口内炎の予防は、食後に歯磨きするなど清潔に保つこと。

 

抗生物質 antibiotics

点滴 infusion 

炎症 inflamation 

 

 

 

2回目退院後のCTシュミレーション

退院した翌日、放射線治療の位置決めのためのCTに

行きました。CT simulationと呼ばれていました。検査は午後15:30からで、11:30から食止めでした。

術後すぐで動くのがまだ大変、11:30に食べても量が食べれないので(そして消化もいいので、腹もちもしない)、検査室に着くまでが大変でした。

検査室になんとか着いたら、今度は膀胱をいっぱいにしないといけないため水を500ML飲む様に言われました。ゲボゲボしながら飲みました。なんとかCTを済ませました。

 

スタッフが、オットくんの真っ白な顔を気にしてくれてマイロとビスケットを出してくれました。これで少し元気が出たみたいでした。シンガポールの病院での飲み物は、マイロ(ミロ)が必ず出てきます。余談ですが、私がデイサージェリーで処置したときも、麻酔から覚めて最初に飲ませてもらったのがマイロでした。国民的ドリンクですね。

 

先生が来て、「CTをしたら前回より腫瘍が大きくなっている。念のため転移していないか全身CTをとりましょう。もし転移していたら、放射線治療の対象になりません。その場合は抗がん治療になります。」と説明を受けました。

 

病院に来るまでに必死で、疲れて果てたところに、この怖い言葉。全身のCTが2日後になりました。

 

食どめ fasting

膀胱 bladder 

膀胱膨らませる(?) full bladder 

 

 

入院2回目-4日目 術後2日目

1日目で、比較的元気そうだったので、私は午前中だけ仕事に行くことにしました。3日ぶりに仕事に行ったのですが、私にとっては気分転換なりました。(病人本人には悪いですが)

 

仕事が終わって、また豆乳をぶら下げて病棟に行ったら、ベットの横に立ってました。シャワーするのに、私を待っていたそうです。タオルとか荷物を持っていっていくだけなので、スタッフ頼んでもやってくれるだろうに、頼みたくないようですね。

 

ずいぶん動けるようになって、ナースに冗談言えるようになって、昨日よりずいぶんいいです。

早く家に帰りたいという昭和頑固親父のオットくんですので、担当医が「最短で明日退院してもいいよ」と言ってくれました。通常はあと2ー3日入院するみたいです。明日退院するつもりだったのですが、あまりの動けなさで、本人自ら「もう1日病院にいることにした」と言い出しました。やっぱり辛いんだな。

 

私としては、まだ動きづらそうなので、病院にいてもらった方が心配ないのですが。退院したら食事を作らないといけないので、「大腸を手術した人の食事」という本をずーっと見てます。海外にいるの本が簡単に買えません。電子書籍システムで本当に良かったです。

 

低残渣食 low residue diet

入院2回目-3日目 術後1日目

病院の下に、豆乳のお店Mr Beanがありました。

そこであったかい豆乳を買って行きました。1/3くらい飲めました。

 

午前中、病院に向かいました。オットくんが寝てたので、40分くらいベットの隣に座って待ってました。起きて一言目が、福建語で何か言ってたのですが、理解できず怒られました。英語と中国語と広東語と福建語を操るオットくんですが、オットくんの第一言語は福建語なんだと改めて思い知らされました。オットくんが本当に具合が悪い時に福建語で喋り出したら、私は理解できないんだなと悲しくなりました。

 

オットくんは、臭いにかなり敏感です。食べ物も体臭にもかなり敏感です。術後1日目の午前中にして、身体を拭いてくれるオファーを断ってシャワーしに行きました。ナースたちも驚いていました。

 

座るのに腹筋を使うので大変なのですが、起き上がるのを手伝ったのに、「あーするな、こーするな」と、シャワー室まで支えていたら「ふらつかないから支えはいらない」とか「これは〇〇に置け」とかイチイチ文句言います。私にだけ文句を言うことで、自分を奮い立たせる面倒臭い性格です。昭和の頑固オヤジです。

 

保険会社にクレームをしていますが、いまのところ返事がありません。コロナウイルス流行のせいか、保険会社の事務作業が滞っているのでしょうかね。

保険会社は、加入するのは即効ですが、クレームするのは時間がかかりますね...

 

 

 

 

入院2回目 2日目手術

輸血を2パックして、ヘモグロビンは8.6だそうです。

手術は午後から行われることになりました。

午前中に輸血をもう1パック追加することになりました。

入院中は、私は専門医に一回もお会いできなかったのですが、オットくんいはく、毎日朝7ー8時までの間と夜遅くに来てくれていたそうです。

 

術式は腹腔鏡下人工肛門造設術(laparoscopic colostomy creation) だそうです。午後1時過ぎにストレッチャーで手術室へ向かいました。日本と違って、手術中家族が病院で待機しなければいけない決まりはないそうです。手術中の待合室もないので、病室で待ちます。

家から持ってきたい物があったので、一旦家に帰って、2時間後に戻ってきたら、オットくんの荷物がまとめてあったので、非常に驚きました。

術後はHigh dependency unitに行く予定になったよ、とナースが教えてくれました。ICUと病棟の間みたいなかんじなのでしょうね。けっこうな貧血なのでそういう特別ユニットに行くのも仕方がないかなと思いました。17時過ぎにナースが、一般病棟に戻ってくることになって、そろそろお迎えに行くよ、と教えてくれました。17:30ごろ病棟に戻ってきたオットくんは、酸素マスクはつけていなく、声かけにもちゃんと反応してました。手を握ってみたら、ニヤリと笑ってました。日本と違って、手術が終わったあと、すぐ病棟に戻って来ないで観察室みたいなところで様子を見るんでしょうね。

 

驚いたのは、19時過ぎにお粥とスープの夕飯が出たことです。午後に腸の手術したばっかりなのに、もうご飯!?オットくんは座って数口食べました。

尿管もないので、トイレに行けそうだったら行ってもよい、だそうです。これまたびっくりです。

 

この日は20時ごろ帰宅しました。